夢にまでみた大学生活

高校を卒業し、大学生になった。
夢に見ていた大阪での一人暮らしとはいかなかったが、
北海道での一人暮らしが始まった。

北見工業大学機械システム工学科に進学した。
何をする学科なのかはよく分からないが、機械とかいじれそうでなんか楽しみ。

そんな大学があるのが、北海道の北見市。
有名なものは、玉ねぎとハッカ、Whiteberryの出身地。
後はよく知らない。

大学の入学式を終え、パソコンでヤフーメッセンジャーを立ち上げた。
ネットはまだ繋がってないので、
FOMAをパソコンに繋いでダイヤルアップでネットに繋いでいた。

高校の同じクラスの同級生も、けっこうログインしてて、
そっちの大学どう?とか、みんなの様子を聞いたりした。

新生活が始まったのだ!

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初めての講義は哲学だった。
「では~2ページの7行目読んで、えっと、山下」

なんだこれ?
文章を学生がたまに読んで、なんか教授っぽい人がもにょもにょ喋ってる。
大学の講義って、全部こんな感じ?

家に帰って、明日受ける数学の講義のテキストを見てみた。
あれ?これって高校の数学の続き?
またあんなのやるの?
また微分とか積分とかやんの?
マジだるい

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大学生活が始まり少しすると、ヤフーメッセンジャーにログインする人は
どんどん少なくなっていった
みんなそれぞの大学生活を楽しみだしたんだなぁって思った。

実は、北見工業大学には高校の同級生が1人いる。
しかも、3年間同じクラスだった。

ある日廊下で、その友達の西谷君とすれ違った。
大学で出来たであろう友達と楽しそうに喋って通り過ぎていった。
みんな楽しそうにすごしてるなぁ。
そういや、友達ってどうやって作るんだっけ?

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オレは、サークルに入ることにした。

高校でいう部活が、サークルと呼ばれていると思ったら、
部とサークルと両方あった。
部は大学から部費とか出て、サークルは勝手にやってる団体みたいなイメージらしい

体を動かしたいのもあったし、高校でもやっていた柔道部に入ることにした。

「部長の田坂です!」
がたいのデカくて、ノリのよさそうな人だった。

久しぶりに投げて投げられて、体を動かしたのもあって
大学に入ってから初めて楽しかったような気がした。

「山下君は、他にもサークルとか入ってる?
 カーリングサークルとかやらない?」
一重先輩が誘ってくれた。
さすが北海道。カーリングとかあんのか。入らないけど。

その後部活には毎日通った。
部活だけが楽しいって高校かよって思った。

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2日目から講義をサボった。
なんかつまらん。

けど、大学には行った。
大学の情報室は、パソコンでインターネットが使えるのだ。
ネットをして時間をつぶして、昼になったら生協でご飯を食べ
夕方は部活に勤しむのが、日常になった

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さて、工大病というものをご存じだろうか?

工大病というのは、工業大学にあまりにも女子が少なすぎるので
女の子がどんどん可愛く見えてくるというそんな病気である。

たまに女の子を見ると、芸能人を見たかのように
すごくキラキラして見えてしまい、天使がそこにいるかのように錯覚し、
正しい判断が行えなくなるという、恐ろしい病気なのである。

んなアホな。
オレも最初はそう思っていました。

うちのクラスは80人。
で、そのうち女子は2人。
2人いるはずなのに、周りがほとんど男のせいか目にすることがほとんどない。
普段の生活も家と大学の往復だし、女子との接点はゼロである。

そしていつの間にか、そんな病気にオレも罹っていたわけです。
先輩に治し方を聞いてみたら、
「目の前に看護大学があるから
 そこの女の子呼んで合コンしよう。そしたら治る」

ほんまかいな。

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こんな感じで、オレは大学生活をダラダラ過ごしていた

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